2016年6月21日火曜日

Kindle Unlimitedの不正対策と冤罪



 ここにきて、Kindleの読み放題の定額サービスの日本での開始が現実味を帯びているようですが、そのKindle Unlimitedに関する記事も出てきてます。






「 米Amazonの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」、bot戦争勃発で一般の個人作家も巻き添えに hon.jp/news/1.0/0/8799 」

 これは、Kindleで本を出版していない人にとってはあまり関係ない話ですが、Kindleで本を出版している人にとっては切実な話題です。Kindle Unlimitedでは本は定額で読み放題なのですが、その本の収益の配分問題です。

 そもそも、KindleUnlimitedは、2015年に報酬規定を改定して、従来は書籍のダウンロード数に応じて報酬が発生してたんですが、それを読まれたページ数に応じて報酬が発生するということにしました。

 従来の規定だと、短編小説に比べて長編小説が不利になりますよね。ですから、その不満が多く読者が読んだページ数で報酬を発生させようと考えたわけです。ちなみに、読者が繰り返し読んでも報酬は増えるわけではないです。

 アマゾンによると、この支払う報酬額は急激に増えていると発表しています。そんな中での今回の記事です。つまり、不正によりbotを利用して閲覧ページを稼ごうという人が増えていったという話です。最初は終わりのページまで読んだら景品のプレゼント情報を掲載みたいなことをやっている人が多かったのですが、だんだん悪質になり、大掛かりなbot戦争になっていったのです。

 ですから、その不正をアマゾン側としては防ぎたいので、怪しいというアカウントは販売停止や強制退会にするんですが、「冤罪」が絶えないそうです。不正をする側も本人の特定を隠すために、関係のない作家の作品の閲覧数もbotで増やしているのが原因です。

 実は、これで私の友人も冤罪で強制退会になっています。Kindle Unlimitedの日本での開始で電子書籍市場が活気付くことに期待している一方で、健全に作者も育てたいので、アマゾンにbot不正の防止とともに、冤罪防止も努めてほしいです。


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